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青春とは [人生観]

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1985年頃の日経ビジネスに掲載されて話題を呼んだ、アメリカの詩人「サミュエル・ウルマン(Samuel Ullman)」の詩、「青春」を新井満さんの訳詩で2005年に発売された著書と、朗読詩集のCD「青春とは」をご紹介します。この詩は1920年に著者のサミュエル・ウルマンが80才の誕生日を祝って、自費出版された記念詩集「80年の歳月の頂から」(From the Summit of years,Four Score)の巻頭を飾った詩、「Youth(青春)」です。

朗読の視聴はこちらです。http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/DetailMulti?refSdCode=040000000PCCA-2162&Action_id=111&Sza_id=A0

「Youth(青春)」は第二次世界大戦後の1945年12月に、アメリカの雑誌リーダーズ・ダイジェストに掲載され、連合国総司令官を務めたダグラス・マッカーサー元帥が、座右の銘として執務室に掲げたことから、日本でも知られるようになりました。日本の羊毛工業界の発展に大きく寄与した岡田義夫氏によって翻訳され、松永安左右衛門、松下幸之助、伊藤忠兵衛、石田退三など、当時の財界人の心を大きく動かし、松下幸之助も座右の銘としていたと言われています。

VAN・ネーム.jpg

そしてこの詩は、旧ヴァンヂャケット社の永遠のスローガンである、「for the young and the young-at-heart」の意味合いにもつながりますので、石津謙介氏もこの詩を座右の銘としていたのではと感じます。n-projectさんの2月3日のブログ、「VAN それは青春」をご覧ください。

http://blogs.yahoo.co.jp/kuramakaidou_nikenjyaya/12035258.html

n-projectさんのブログにUPされている、作山宗久氏が翻訳した一節には、「60歳であろうと16歳であろうと人の胸には、驚異に惹かれる心、おさなごのような未知への探求心、人生への興味の歓喜がある。」とありますので、これは鮫島宗哉さんのブログに書かれている、ニール・セダカの「すてきな16歳」を鮫島さん曰く、「僕には"シックスティーン"が、どうにも"スイート・シクスティー"といっている?ように聞こえていたがねえ。」にも通じますね!1月24日の、「博多ケントスにて、貸切オールディーズ・パーティを開催」をご覧ください。
http://musameji.at.webry.info/201001/article_6.html

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「青春」 原作詩:サミュエル・ウルマン

Youth is not a time of life ; it is a state of mind ; it is not a matter of rosy cheeks, red lips and suppleknees ; it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of the emotions ; it is the fresh-ness of the deep springs of life.

Youth means a temperamental predominance of courage over timidity of the appetite, for adventure over the love of ease. This often exists in a man of sixty more than a boy of twenty. Nobody grows ol-d merely by a number of years. We grow old by deserting our ideals.

Years may wrinkle the skin, but to give up enthusiasm wrinkles the soul. Worry, fear, self-distrust bow-s the heart and turns the spirit back to dust.

Whether sixty or sixteen, there is in every human being`s heart the lure of wonder, the unfailing child-like appetite of what's next, and the joy of the game of living. In the center of your heart and my hea-rt there is a wireless station ; so long as it receives messages of beauty, hope, cheer, courage and po-wer from men and from the infinite, so iong are you young.

When the aerials are down, and your spirit is covered with snows of cynicism and the ice of pessimism,then you are grown old, even at twenty, but as long as your aerials are up, to catch the waves of opti-mism, there is hope you may die young at eighty

「青春とは」 自由訳:新井満
           
青春とは 真の 青春とは 
若き 肉体の中に あるのではなく 若き 精神のなかにこそ ある
薔薇色の頬 真赤な唇 しなやかな身体 そういうものは たいした問題ではない
問題にすべきは つよい意思 ゆたかな想像力 もえあがる情熱 
そういうものが あるか ないか こんこんと湧きでる 泉のように
あなたの精神は 今日も新鮮だろうか いきいきしているだろうか
臆病な精神のなかに 青春は ない
大いなる愛のために発揮される 勇気と冒険心のなかにこそ 青春は ある

臆病な二十歳がいる 既にして 老人 
勇気ある六十歳がいる 青春のまっただなか 
歳を重ねただけで 人は老いない 夢を失ったとき はじめて老いる
歳月は 皮膚にしわを刻むが 情熱を失ったとき 精神は しわだらけになる
苦悩 恐怖 自己嫌悪 それらは 精神をしぼませ ごみくずに変えてしまう
誰にとっても大切なもの それは 感動する心
次に何が起こるのだろうと 眼を輝かせる 子供のような好奇心
胸をときめかせ 未知の人生に 挑戦する 喜び

さあ 眼をとじて 想いうかべてみよう
あなたの心のなかにある 無線基地
青空高くそびえ立つ たくさんの 光輝くアンテナ 
アンテナは受信するだろう
偉大な人々からのメッセージ 崇高な大自然からのメッセージ
世界がどんなに美しく 驚きにみちているか 生きることが どんなに素晴らしいか
勇気と希望 ほほえみを忘れず いのちのメッセージを 受信しつづけるかぎり
あなたはいつまでも 青年

だが もしもあなたの 心のアンテナが 倒れ 雪のように冷たい皮肉と 
氷のように頑固な失望に おおわれるならば たとえ二十歳であったとしても
あなたは立派な 老人
あなたの心のアンテナが 今日も空高くそびえ立ち いのちのメッセージを 
受信しつづけるかぎり たとえ八十歳であったとしても
あなたはつねに 青春
青春とは 真の 青春とは
若き 肉体のなかに あるのではなく 若き 精神のなかにこそ ある

新井満 朗読詩集「青春とは」

新井満 朗読詩集「青春とは」

  • アーティスト: 新井満
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/07/20
  • メディア: CD

青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ
 
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心
 
安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ
 
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる
 
歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ
 
苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の
 
如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう
 
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か
 
曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる
 
事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く
 
求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
 
 人は信念と共に若く 疑惑と共に老ゆる
 
 人は自信と共に若く 恐怖と共に老ゆる
 
 希望ある限り若く 失望と共に老い朽ちる
 
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大そして
 
偉力と霊感を受ける限り、人の若さは失われない
 
これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽い
 
つくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ
 
人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる


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miopapa

懐かしいです! 
「恋の片道切符」
何故か、
英語の勉強に・・・としょうして、
このレコードを。
今でも、英語はさほど身に付いてないくせに
この歌だけは最初から最後まで
英語で口ずさめます・・・
by miopapa (2010-02-09 13:51) 

tateichi_m

miopapaさん、こんにちは。
「恋の片道切符」は当時流行ったという言葉、
"ハート・ブレイク・ホテル"や"ロンサム・タウン"
などが歌詞にあって、詞も良かったですね。

L・Lのように、当時は洋楽を聴いて、
楽しみながら単語や発音も学んでいましたね。
by tateichi_m (2010-02-09 16:44) 

ナツパパ

わたしの青春時代というと、中学~大学卒業して5年くらい、になるでしょうか。
特に高校時代が、まさしく青春だったかな。
悩んでいたり落ち込んでいたり、逆に無意味に高揚していたり、と不安定な時期でした。
精神の中にこそ真の青春がある、というのは賛成ですね。
高校時代のあれこれ(含む失恋 爆)を思うと、バラ色の青春、という言葉に
意味もなく反発を感じたりします。

by ナツパパ (2010-02-09 20:39) 

tateichi_m

トメサン、niceありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 00:28) 

tateichi_m

アメリカーノさん、niceありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 00:29) 

tateichi_m

oiraさん、niceありがとうございます。
先週に比べますと、少し寒さが和らぎましたね。
by tateichi_m (2010-02-10 00:30) 

tateichi_m

ナツパパさん、
私は早熟?だったので、1960年代後半の中学時代が輝きの青春でした。
あまり良くないのですが、全てが自分中心で何も考えずに自由奔放な三年間でした。
逆に高校時代は冷めていて、シラケ世代の'70年代にはピッタリの学生でしたねぇ~!(爆)
詩の様に、今は生涯青春の意気込みですので、最近は40代ですか?な~んて云われますですよ!ハイ!(大洗ではなく!大笑い)
by tateichi_m (2010-02-10 00:35) 

tateichi_m

ぼんくらオヤジさん、niceありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 00:35) 

うつマモル

初めまして。ナイス有難うございました。素敵なブログですね。またお邪魔させて頂きます。
by うつマモル (2010-02-10 16:39) 

tateichi_m

ほりけんさん、niceありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 19:03) 

tateichi_m

be-sunさん、niceありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 19:04) 

tateichi_m

うつマモルさん、ありがとうございます。
by tateichi_m (2010-02-10 19:05) 

mwainfo

私もこの新訳は持っています。生前、松下幸之助さんがよく引き合いに出されていました。
by mwainfo (2010-02-10 21:33) 

tateichi_m

mwainfoさん、
品格教育について書いているアメリカのリコーナーの詩を、3年前に広島大学の青木多寿子さんが「個性と品性」として新聞記事に掲載され、やはり話題を呼んで、大企業でも引用されていますね。
この詩を鳩山議員と小沢議員に贈ります。(笑い)

「考え方に気をつけて     
考え方はことばになるから」

「ことばに気をつけて     
ことばは行動になるから」

「行動に気をつけて      
行動は習慣になるから」   

「習慣に気をつけて      
習慣は品格になるから」  

「品格に気をつけて       
品格は運命を創るから」
by tateichi_m (2010-02-10 22:29) 

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