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さくらの唄 [昭和歌謡]

先日UPした黛ジュンさんと、お兄さんの三木たかしさんは貧困家庭に育ったそうで、お二人からはその様な雰囲気は微塵も感じられませんが、借金取りが訪れると妹と押入れに籠もり、紙で書いた鍵盤をひいて遊んでいたそうでした。辛い子供時代を経験した、苦労人だったのですね。"苦労は買ってでもしろ!"と昔の人が言うように、子供の頃から音楽がお好きだったというお二人は、そのような境遇をバネに努力をした結果、ご兄弟で芸能界での成功を収められました。美空ひばりさんが歌った「さくらの唄」は、三木たかしさんが10代のときに作った曲だそうで、後年になってこの曲になかにし礼さんが詞を書いて、三木たかしさんが歌ったレコードが1970年に発売されたそうです。是非ともこのレコードを探して聴きたいと思います。

さくらの唄.jpg

この「さくらの唄」に魅了された作家で演出家の故久世光彦さんは、是非この曲をもう一度世に出したいという強い思いと、この唄は苦労を重ねた人でなければ歌ってほしくないということから、美空ひばりさんを訪ねてこの曲のテープを聴かせたのだそうです。二度聴いたひばりさんは涙を流して、この唄を是非歌わせて頂きます。と、久世光彦さんに言ったというエピソードがあり、ひばりさんが歌う「さくらの唄」がリリースされて、久世光彦さんの思いが叶いました。そして1976年にTBSで放送されたドラマ、「さくらの唄」の挿入歌にもなりました。作詞をしたなかにし礼さんは当時、実の兄の多額の借金を背負わされていて、失意のドン底と絶望の中から、遺書のつもりで書いた作品だったそうです。人の心を打つ音楽作品のその背景には、それぞれのドラマがあるのですね。その思いで「さくらの唄」を聴くと目頭が熱くなります。

美空ひばりさんの歌をもう一曲、「むらさきの夜明け」は「真っ赤な太陽」に続く、1968年1月にリリースされたGS歌謡第二弾です。


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コメント 4

マイン

「さくらの唄」歌詞も良いですがメロディが優しい感じで良いですね☆^^
by マイン (2010-07-18 07:12) 

tateichi_m

マインさん、
三木たかしさんの思いやりのある、
優しい人柄が曲に出ているのでしょうね。
このご兄弟の結婚運があまり良くないようで、
三木たかしさんも先日書いた松平マリ子さんと離婚。
黛さんも二度離婚しています。人の事は云えない私ですが。(笑い)
by tateichi_m (2010-07-18 19:13) 

ナツパパ

ああ、良い歌ですね。
心に浸み入るというのはこういうことをいうのですねえ。
by ナツパパ (2010-07-19 09:43) 

tateichi_m

ナツパパさん、
中学の卒業文集に"詞は心・・・"という意味合いのことを書いて、
注目された事があるので当時のいくつかの詞に曲をつけてみようかなと思います。
by tateichi_m (2010-07-19 22:24) 

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